個人でビジネスをやる場合、株式会社と個人事業、どちらが税金上得なのかよく議論になります。

一般的には規模の小さなビジネスだと個人事業が有利で、規模が大きくなると株式会社が有利と言われます。ただし、利益が年間何百万円以上になったら株式会社が有利、というラインははっきりしません。本によっても、そのボーダーラインは言及されていることはありますが、300万円という人もいるし600万円という人もいます。
単に利益の規模だけではなく、その他の状況によって、答えは異なるのだと思われます。

ここでは私の場合で、株式会社と個人事業、どちらがよいのか検討してみました。
<私の現状>
・事業の利益(売上ー経費)は月30万円程度(年収360万円)とする
・役員は自分一人で従業員はいない
・一人暮らしで扶養家族はいない

<株式会社にした場合>
社長の給与を月額25万円とすると、
★健康保険保険料:約2万5千円(年間約30万円)
★厚生年金保険料:約4万1千円(年間約49万円)

税金は所得税、住民税、法人税が関わってきます。
所得税は給与所得に控除額を差し引いた額の5%なので、計算してみると、
★年間の所得税:約5万7千円
同じく住民税は10%、
★年間の住民税:約11万4千円

法人税は22%、その他法人事業税、法人住民税もかかる。
★年間の法人税:約1万8千円
★年間の法人事業税:約4千円
★法人住民税:7万7千円
(実際は会社に利益が残りそうになったら経費を使いまくって、会社利益を0円にして、総法人税を法人住民税の最低額の7万円に抑えるつもりですが)

会社は年に一回決算書をまとめて公開しなくてはなりませんが、独力では難しく税理士に頼む必要があります。
★年間税理士費用:約10万円

★★年間の社会保険費・税金・税理士費用合計=約116万円
(事業利益の1/3が持っていかれる計算です…)

<個人事業にした場合>
☆月額国民健康保険料:約2万円(年額24万円)
☆月額国民年金保険料:約1万6千円(年額19万2千円)

☆年間の個人事業税:3万5千円

所得税と住民税は青色申告したとして計算します。
☆年間の所得税:5万9千円
☆年間の住民税:11万8千円

個人事業の場合は基本的に税理士に頼む必要はありません。

☆年間の社会保険費・税金の合計=約65万円

計算の結果、私の場合(利益が年360万円)個人事業のほうが年間51万円も負担が少ないという結果になりました。
所得税と住民税だけなら株式会社の方が安くなるのですが、年金と税理士費用が会社の大きな負担になっています。
もちろん、年金に関しては多く支払えば多く戻ってくるので、保険料が高いと言っても、あながち損だとは言えません。しかしながら個人的には年金には全く期待しておらず、高齢者に対する寄付金と考えているので、年金保険料は単なるコストととらえています。

私の場合、お金のことだけで考えると個人事業としたほうが得だったのですが、単に社長になりたいという見栄で株式会社を選びました。社長を名乗る経費が年間51万円。やっぱり高いか…。

<2016年6月追記>
個人事業にかかる税金・社会保険料のシュミレーションはこのサイトが参考になります。
税金・社会保険料計シュミレーション

●法人税のシュミレーションなら↓
法人税等計算シミュレーション

●給与所得の所得税・住民税のシュミレーションなら↓
所得税・住民税簡易計算機

以上のシュミレーションに自分の収入を入力すると、株式会社にするのがよいか個人事業にするのがよいかが見えてくると思います。

なお、利益が年千2百万円で比較すると株式会社と個人事業の税金・社会保険料は似たような勝負になります。